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(c)東映 |
| 牙狼之介 地獄斬り |
かけ抜けざま、十人血溜りの海!剣が叫び鍔が鳴る、真っ向微塵の居合斬り!!今度は、十人一瞬の間に!目にもとまらぬ袈裟がけ居合い!着流し、蓬髪異形の浪人牙狼之介が行くところ、必ず波瀾の風が舞う。隠し金鉱檜笠山、荒涼とした灰色の死の山を背景にして、狼之介の神技が冴える。
監督 五社英雄
(1967年 72分)
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蓬髪に髭面の異様な出で立ちの着流しの浪人の姿が、街道外れの田舎道にあった。その時、女の悲鳴を聞いたその男は、風のようにその場へと駆けつけ、風間一角道場の荒くれ侍たちを一瞬の居合斬りで斬り倒す。助けた白痴の女、お照にこの男は、牙狼之介と名乗るのであった。何事もなかったかのように白く乾いた道をゆく狼之介は、罪人護送の三つの唐丸駕篭を見掛ける。一つには、幕府金鉱檜笠山見廻り役を斬ったという孫兵衛。一つには、自称江戸の怪盗黒猫の鬼八。最後の一つには、爛熟した女盛りを匂い立たせる美女鬼あざみのお蓮が乗せられていた。そして、狼之介は孫兵衛に釘付けとなる。何故ならこの孫兵衛が自分の父に瓜二つであったからだ。孫兵衛が如何にこの状況を脱するのかを見届けようと狼之介は、この唐駕篭の後をついてゆく。そのため、檜笠山の麓で孫兵衛を襲ってきた刺客の一団を斬り捨てることになる。廃坑となった檜笠山で砂金の鉱脈を甚六という山師とともに発見したことにより、孫兵衛は見廻り役を斬ったのだが、孫兵衛を助けるという約束を反故にし、砂金を独り占めするために、孫兵衛を襲ったのだ。さて、折からの篠突く雨をしのいで、孫兵衛たちは荒川の代官所へと行き着く。そこから江戸までは、ほんの一里。そこへ、追って来た風間道場の主一角が、狼之介に果たし状を叩きつける。受けて立つ狼之介。そして、孫兵衛を見殺しにできず、果たし合いの前に、そっと鋏を孫兵衛に手渡していく。決斗の末、一角を倒した狼之介であったが、待ち伏せていた甚六一味に捕らえられてしまう。さらに、甚六一味は、護送役人たちを全滅させるが、孫兵衛とお蓮は辛うじて逃げ延びる。一方、甚六は狼之介を鴉谷の大木へと吊し上げる。狼之助が自らの運命を観念した時、女から名前を呼ばれる。それはかつて一角道場の無法者から助けてやった白痴の娘、お照だった。お照は甚六の娘であった。一生懸命に狼之介の緊縛を解こうとしてくれる。だが、狼之介を助けだしてくれたのは、孫兵衛だった。そんな孫兵衛は、裏切りの復讐、黄金への凄まじい執着に取り憑かれ、まるで幽鬼の様な姿となっていた。狂ったかのように、孫兵衛は甚六の情婦お辰を斬り、甚六の息子一郎太、三郎太を次々と斬り捨て、遂には狼之介の制止も聞かず、お照を斬り捨てるのだった。狼之介はこの生涯で初めて、怒りを意識しながら人を斬った…。孫兵衛は血の海に喘ぎ果てる。また、甚六は息子次郎太とともに、坑道の崩落により生き埋めとなり死んだ。そして再び、狼之介はあてのないさすらいの旅へと歩み出すのであった。
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